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プログレスコンサルティング

東京プロマーケット上場を目指す場合に、どのようなコンサルに依頼すればいいか

東京プロマーケットに上場することを決めたとして、上場経験のある経営者の方以外であれば、ほぼ全ての経営者が「誰に相談して良いかわからない」状態かと思いますので、

東京プロマーケット上場を目指す場合にどのようなコンサルにすれば良いかについて、これまで関与させて頂いた企業様の事例も踏まえて記載させて頂きたいと思います。

口だけコンサル

高いコンサル


1.社内に事務処理能力やノウハウがないにもかかわらず、タスク管理のみを行うコンサルに依頼してしまった事例

東京プロマーケット上場を行う場合、フィリップ証券㈱や、㈱日本M&AセンターといったJ-Adviserが会社の上場に向けた課題を特定し、上場指導・審査を行います。

そのため、課題の特定やスケジュール管理については、基本的にJ-Adviserから課題進捗管理表のようなものが提示され、会社はこの課題進捗管理表に順次対応していくこととなります。


当社が関与させて頂いた会社は、大手のコンサル会社にIPO支援の依頼をしておりましたが、定期的なミーティングを行うものの、課題進捗管理表の報告会のような内容で終わってしまっており、以下の問題がありました。

・具体的なアクションプラン「どの部署が・いつまでにするのか」の特定がない

・具体的な実行支援がない

このような進捗管理を行うようなコンサルは、大企業で多くの部署がIPO対応を行っている場合には各部署の進捗管理のための会議として意味があるといえますが、少なくとも当社がご支援させて頂いた東京プロマーケット上場を目指す企業にとっては効果が薄いコンサルだと思います。また、上場関連で多くの費用が発生する中で、大手コンサル会社であることもあり、多額のコンサル費用を支払っている状況でした。

実際に、ご支援させて頂いた企業様でも、内部統制の構築、決算の早期化や開示資料の作成、人事制度、規程の作成等、幅広い課題に対して、思うように進捗していないことから当社にご相談があり、課題に対する実行支援という形でご支援することとなりました。



2.紹介でコンサルに依頼してしまったものの高額な報酬となってしまった事例

企業にとっては、上場は基本的には初めての経験であり、誰に頼って良いのかわからない状況かと思います。J-Adviser・証券会社や監査法人の紹介であれば、一定の信用ができるといえますが、それでもうまくいかない事例もありました。


ご支援させて頂いた会社は、これらの一定の信頼できる企業からの紹介を受けて、コンサルと契約を行っておりました。上場に向けてお世話になる企業からの紹介ということもあり、契約に至ったようですが、コンサル会社とは、かなり高額な報酬の契約となっていました。

高額なだけで、上場支援の経験が豊富であれば、まだ良かったのですが、あまり実績がなく、高額な報酬のみが会社への負担となっておりました。

実行支援としてご支援させて頂いた際に、現場の方からこのようなお話を伺い、

これから成長していこう!と大きな意思決定を行って企業を食い物にするようなコンサルがいることに驚愕しました。結果として、IPOの進捗が悪く、IPOを一時中断したという話も聞きます。



3.どのようなコンサルに依頼すればいいか

①社内に経験のあるCFOやIPO責任者がいる会社

このような会社であれば、IPOを行うにあたって、何が不足しているかを把握することが可能かと思います。

そのため、経理面であれば、公認会計士や監査法人による会計コンサル、労務面であれば社労士法人による労務コンサルといった、自社に足りないところをスポットでコンサル契約を行うのが良いかと思います。


②社内にIPOのノウハウや知見がない場合

IPOを行う場合、課題進捗管理表に沿った対応を行っていく必要がありますが、そのためには「旗振り役」が必要です。

この旗振り役には、以下の対応が求められます。

・スピード感ある対応

 IPOは多くの課題に対して対応していく必要があるため、スピード感を持って対応する  ことが必要です。旗振り役の腰が重く、IPOが進まない会社は非常に多いです。

・タスク管理と社内調整

 IPOは多くの課題への対応が必要であり、経理部や人事部といったバックオフィスのみ  ならず、事業部門も巻き込んだ対応が必要です。

 そのため、タスクの管理と各部署への依頼・調整が必要となります。トライ&エラーを  行うことも多く、各部署の調整行うことも役割の1つといえます。

・幅広い知識

 IPOではかなり幅広い分野への対応が必要となります。そのため、各分野での深い知識

 を有する方が社内にいるのであれば良いですが、いない場合は幅広い知識が必要となり

 ます。公認会計士や弁護士といった士業の方であっても、IPOの経験が少ない場合は、  会計や法務面での知識はあるものの、企業実務のこととなると経験がない方もいます。


旗振り役としてのコンサルをするプレイヤーの特徴

公認会計士

財務・経理面での専門性を有しており、決算関係や内部統制支援等で重要となります。 また、多くの場合、監査法人での経験があり、その中で、企業実務に触れる機会があり、また、監査企業ごとのチーム単位で動くため、マネジメント経験を有しており、タスク管理の経験も行っていることから、旗振り役として機能することが期待できます。 ただし、職業柄、保守的な方が多い印象もあり、スピード感に欠ける方も一定います。

弁護士

法務面での専門性を有しており、法務DDのみならず、契約書のリーガルチェック、その他、法令順守の観点で重要となります。 ただし、企業実務への関与という点ではあまり精通している方が多くないといえ、タスク管理といった点でも偏りがあるように思います。

銀行出身者

東京プロマーケットを目指すような企業の場合、まだまだ財務面で十分ではないことも多く、金融機関からの資金調達も重要な業務となることがあります。対金融機関という面では非常に頼りになるといえますが、企業実務やIPO支援という点では業務に偏りがあるといえます。

証券出身者

IPOを行うにあたって、審査等を行う立場の視点を持った支援を行うことが可能となる点に強みがあります。 経理・労務といった特定の分野にしか対応できないといったことはないといえますが、各分野の深い知識を持っていないことも多く、企業実務に精通していないことも多いといえます。 ただし、証券出身の中には、証券の営業担当であったり、上場における引受、審査部門でない方もいらっしゃいますので、これまでの経歴について確認が必要です。

IPOコンサル

豊富なIPO支援実績がある会社やCFO経験者、上場経験者等が行うコンサルです。経験豊富なコンサルであれば非常に頼りとなりますが、資格等による裏付け等がないため、企業側で優秀なコンサルを選別することが必要となります。


当社では、実際にIPO準備会社のCFOとして上場を経験した公認会計士・中小企業診断士を中心としたIPOコンサルティングを行っております。

IPOに関するご相談、是非ご連絡ください。

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